Classic Ko / 大下香仙工房の一日。
朝は掃除から始まり、生産確認などのミーティング、
メール等の事務仕事、次の展示準備や、
出荷作業、金具の発注など、生産以外にも多岐に渡ります。

私たちは、特に担当を決めすぎずに
皆で協力して其々業務を行っています。

よく売り場でも聞かれるのですが
Classic Ko/大下香仙工房は、6人で生産業務を行っていて
アイテムごとの担当制になっています。
今日はそれぞれの制作風景を覗いてみたいと思います。



※写真1

まずは、蒔絵師あきこさんの机の上。(写真1)
写真左上は「bird&Leaf」写真中央には「Mist round」 の
制作途中が広がっています。

「Mist」も「bird&Leaf」も金・銀蒔絵を磨く所まで仕上がっているようなので 
あとは「Mist」の金線の間に卵殻を、「bird&Leaf」にはお目々部分などに
置平目を置いていくところです。

それぞれ入れ込んだら、また漆で塗り固めて
あと3日間くらいで完成!というところでしょうか。
ちなみにここまで4日間ほどの時間がかかります。



※写真2


※写真3

その隣に見えるのは、タイガーアイという石に、
黒と金色で月桂樹を描いた「Laurel」と
左に「Deco Rose」が見えます。(写真上2)
最後にそれぞれ置平目をおいていくところでしょうか。
こうやってある程度まとめて同時に進めているのですね。

机の脇には、これから磨きの作業に入る「Forest lake」と(写真3,左)
「Flow」(写真3,中央)がスタンバイ。
金粉を蒔いたばかりなので、まだきな粉のような色をしています。
漆で塗り込み固めたのちに、紙やすりで磨き
砥石の粉と種子油を混ぜた磨き粉で研磨していきます。



※写真4


※写真5

一方、工房のお父さんの机の上には万年筆がずらっと並び(写真4)
お母さんの机の上には、下図が広がっています。(写真5)

お母さんは、これから置き目(薄い型紙の裏から漆でなぞり描き、
木地となる白蝶貝に押し当て見当をつける)を
お父さんは万年筆「浜の松」の描きの途中を進めていくところです。

私たちは、時折、国内の某万年筆メーカーの蒔絵万年筆生産も行っており、
現在、また新たな万年筆の話も進んでいます。
そろそろ新たな詳細をお伝えできるかと思いますのでお楽しみにしていて下さいね。

さて、工房の制作風景を少し覗いていただきましたがいかがでしたでしょうか。
描く、磨く、素材を置くなど日々黙々と仕事が進んでいますが、
どの工程も愛おしい瞬間に満ちています。

また次の夏に、工房でイベントを企画していますので
是非実際に覗きにいらしてくださいね。